死角防犯カメラの死角を減らして防犯効果を向上
防犯カメラを取り付けるとき注意しなければいけないのがカメラの死角です。
死角があるとせっかくカメラをつけても防犯効果が低くなってしまいます。
どんな場所が防犯カメラの死角になるかと問われると、なかなか即答できないのではないでしょうか。
そこで、本記事では防犯カメラの死角について解説します。防犯カメラは可能な限り死角が少なくなるように設置する必要があります。
これから防犯カメラを設置する方は、ぜひ参考にしてみてください。
防犯カメラの設置場所とは
そもそも、防犯カメラはどのような場所に設置されるのでしょうか?
店舗
コンビニエンスストアや個人経営の小売店など(物理的に)規模の小さい店舗から、スーパーマーケットやショッピングモールなど大規模な店舗まで防犯カメラは幅広く使用されています。
防犯カメラ設置の目的は、文字通り防犯です。基本的には録画し続けて一定期間保存(防犯カメラの記録容量分だけ保存)されるという運用になっています。ショッピングモールなど大規模な店舗にはさまざまな人が来店するため、中には犯罪目的(窃盗、傷害、テロ行為など)の人もいます。そういった人を早急に見つけるために監視目的の防犯カメラ(詳細後述)を設置し、専用の監視員を配置している店舗もあるのです。
オフィス
会社という組織に属する人は、一所懸命に働く人がほとんどですが、中には不正な行為(怠慢、横領、情報漏洩、設備破壊など)に手を染める人もいます。そのような人を事前に把握することは不可能なため、オフィス全体を記録・監視しているのです。
監視はもちろんですが、カメラがある事で見られているという意識が働くため、不正行為に手を染めづらくなるということが考えられます。
また、金庫などがある企業(銀行など)の場合は、社内外含めて金庫の近くに怪しい動きをする人がいないか、監視しています。
駐車場
無人精算に対応した駐車場も多いことから、駐車場内での事故時の記録や犯罪抑止のための監視が必要です。そのため、駐車場には監視カメラが設置されているのです。事故が発生したときには、その原因追及のための重要な証拠となるでしょう。あるいは、精算機を破壊してお金を盗もうとする人が現れたときには、その行動をいち早く発見することにも役立ちます。
工場・プラント
大規模な工場やプラントは監視の手間がかかりますが、監視のためだけに常時社員を配置しておく訳にはいきません。また、人間が監視を続けるには過酷な環境もあるため、そういった場所に防犯カメラを設置するのです。別室に監視員を置いておけば、異常事態をいち早く察知して対策を立てられます。また、知らない内に異常が発生していた場合には、その前兆を記録していることもあります。
河川
河川に防犯カメラを設置する目的は、災害時などに安全かつリアルタイムで状況を監視するためです。複数の防犯カメラを設置して別室で監視すれば監視員の人数を減せるため、コストダウンにつながります。また、今にも堤防が決壊しそうな状況など、現地に監視員を配置できない状況もあるでしょう。そのような場合、防犯カメラなら安全に監視できるのです。
自宅
自宅にペットを置いて外出することがある、小学生など小さな子どもだけで留守番させることがある場合に、自宅に防犯カメラを設置することがあります。近年では、スマートフォンを使って操作できるタイプもあり、外出先でも気軽に自宅の様子を確認できるのです。
防犯カメラの死角とは
防犯カメラに映らない場所、死角になる場所はブラインド領域と呼ばれます。
カメラを取り付ける目的の1つに、これから罪を犯そうとしている人に対して、「自分の行為が他人に見られているかもしれない」と思わせることで未然に犯罪などを抑止することがあります。防犯カメラそのものに威圧感がある場合はなおのこと。そのため、死角があるとこれから罪を犯そうとしている人に「あの場所で犯行に及べば、防犯カメラには映らないかもしれない」と思われ、防犯効果が大きく低下します。
しかし、通常、防犯カメラを設置してもすべての死角をなくせる訳ではありません。これをできるだけ解消するためには、設置するカメラの種類や設置位置を工夫する必要があるのです。
防犯カメラの種類とは
そもそも防犯カメラにはどのような種類があるのでしょうか。ここでは代表的な防犯カメラを3種類紹介いたします。
ボックス型(パレット型)
ボックス型の防犯カメラとは、街中や商店の屋外などでよく見かける形の防犯カメラです。「いかにも防犯カメラ」という見た目をしているため、はじめて現地に行ったような人にもわかりやすいという特徴があります。
このように分かりやすい形をしているのには、理由があります。防犯カメラにはたしかに目の前の映像を記録し、犯罪など何かあったときに役立てるという目的もありますが、わかりやすく設置することで、これから罪を犯そうとしている人への抑止効果(犯罪抑止効果)も期待されるのです。そのため、見せかけの防犯カメラ(カメラ機能はなく筺体だけで、防犯カメラと思わせるもの)にも、この形が採用されています。
このタイプの防犯カメラは一度固定すると、カメラの向きは変えられません(一部首を振れるタイプはあります)。代わりに広角撮影やズーム撮影といった機能を利用して、できるだけ広範囲を撮影できるようにしてあるのです。
ボックス型防犯カメラの中でも筒型のものは「パレット型」と呼ばれ、これは屋内での使用を想定しています。
ドーム型
ドーム型防犯カメラとはドーム型になっているタイプで、コンビニエンスストアなど商業施設の屋内でよく見かけます。このタイプの画角は360度と広い代わりに、映像は魚眼レンズのように曲がって見えるという特徴があります。ボックス型と異なりレンズがどの部分を写しているのか(どこまで画角に入っているのか)わかりづらい傾向があります。そのため、カメラの死角に入って犯行におよぼうとしても、そもそもどこが死角かわかりづらいのが特徴です。
ただし、魚眼レンズのような見え方になるため、とくにレンズの端の方に写った像については寸法や角度が実際(の縮尺)と違って見えることも考えられます。そのため、映像の解釈の仕方(活用方法)には注意が必要です。たとえば犯行の様子が防犯カメラに写っていたとして、犯行に使った凶器(重要な証拠)の大きさなどが論点になるときには、このタイプのカメラはあまり使えない可能性があります。
商業施設など屋内で使用されるイメージの強いドーム型防犯カメラですが、屋外で使用できるタイプもあります。
PTZ型
PTZ型カメラとは遠隔操作でレンズを操作できるカメラのことをいいます。P=パン(水平回転)、T=チルト(垂直回転)、Z=ズーム(拡大・縮小)を指し、これらの操作を遠隔で行えるのです。たとえば、街にPTZカメラを設置し(設置許可や法的な話は別途議論が必要)、どこかに管理センターを設けて監視員を置くと、街中を監視できることになります。また、監視員が気になった部分を任意に操作して見られるため、目的にあった監視ができておすすめです。そのため、ボックス型やドーム型では撮影・記録という目的で使われることが多いですが、PTZ型はリアルタイムの監視の目的で使われることが多いのです。
しかし、レンズを操作できるということは必ず死角が生まれます。一定範囲は常に監視したい、あるいは記録したいという要求仕様がある場合は、ボックス型やドーム型を併用するのがよいでしょう。
コントローラーは複数のPTZ型カメラの操作が可能で、1台のコントローラーで100台にカメラに対応しているタイプもあるそうです。そのため、カメラの数だけコントローラーが必要という訳ではありません。近年はスマートフォンやタブレット、そしてPCで操作できるタイプもあるため、操作はより簡単になりつつあります。ただ、リアルタイムといえど映像や音声を伝達する分だけのタイムラグはあるため、防犯カメラの映像をもとに現地と同期しておこなうような作業には使用できません。
防犯カメラの種ごとの死角とは
防犯カメラのデメリットとして死角があります。それぞれのカメラに死角はあるのでしょうか?
ボックス型(パレット型)
ボックス型は基本的にレンズが向いている方向しか撮影できません。そのため、画角から外れている範囲はすべて死角になります。詳細な画角は機種により異なりますが、左右方向(水平)や上下方向(鉛直)は死角になると思った方がよいでしょう。
ドーム型
ドーム型の画角は360度であるため、基本的に死角はありません。強いていうなら接地面及び設置している柱などの背面は死角になってしまいます。
PTZ型
PTZ型の死角はボックス型と同じ様な考え方になります。ただし、PTZ型は遠隔操作できるため、その時点でカメラが向いていない方向やズームした画角から外れた範囲はすべて死角になります。
防犯カメラの死角ができる範囲
防犯カメラの死角は、向きや位置、特性によって生まれます。
一般的なボックスタイプは、誰が見てもカメラと分かるため、犯罪抑止の効果は大きい反面、撮影できる範囲が狭く、死角ができやすい特徴があります。
レンズが固定されているため、正面しか撮影できず、設置状態で画角から外れる部分(上下左右)はすべて死角になってしまいます。
防犯カメラの死角をなくすには
防犯カメラの死角をなくす方法は2つあります。1つは設置台数を増やす方法、そしてもう1つがそもそも死角の少ないカメラを設置する方法です。
設置台数を増やす場合は、1つのカメラに対して、死角を補える位置に複数台のカメラを設置します。
ただ、ボックス型の防犯カメラには必ず死角があります。写したい範囲にもよりますが、非常に多くの防犯カメラが必要になってしまうでしょう。
もう1つが、死角の少ないドーム型の防犯カメラを取り付ける方法です。
ドーム型はレンズの向きを変えられるため広範囲を撮影できます。そのため、ボックス型に比べて死角が少ないという特徴があるのです。ドーム型を単体で使用する、ドーム型を複数台組合せて使用する、ボックス型とドーム型を組合せて使用するなど、写す範囲と目的によって多くのバリエーションが考えられます。たとえば、より広範囲を効率的に見たいならドーム型を複数台使用するのがよいでしょう。しかし、ある一定のエリアだけは常時写したいという場合には、ボックス型とドーム型を組み合わせるのがよいでしょう。
『現場見守る君』で広範囲を監視
建設や物流現場で利用されている『現場見守る君』は、可動レンズで水平180度・垂直90度の広範囲をカバーできます。高画質のため映像は見やすく、レンタルで初期投資を抑えて導入できるため、多くのメリットがあるのです。
防水対応で屋内外において設置場所を選ばないため、死角のない撮影・録画に最適です。
ぜひ一度検討されてみてはいかがでしょうか。気になる方はご相談下さい。
防犯カメラ設置の注意点
しかし、防犯カメラを設置する上で、いくつか注意点があります。
防犯カメラ設置によってトラブルにならないよう注意点について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
防犯カメラ設置の注意点は?プライバシーで配慮するポイントを解説
カメラを設置するときは死角に注意
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで防犯カメラの死角についてご理解いただけたと思います。
死角があると防犯カメラの効果が下がるため、設置場所やドーム型防犯カメラの導入など死角を作らない工夫をしてください。また、設置工事には別途費用がかかりますので、ご注意ください。
現場監視カメラの導入を考えている方はこちらからどうぞ
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