足場への防犯カメラ設置で工事現場のセキュリティを強化
マンションの大規模修繕工事現場のセキュリティでお悩みではないでしょうか?
マンションの大規模修繕工事現場でも防犯カメラやその映像をご活用いただくケースが非常に多くなってきています。
この記事では、大規模修繕工事現場での防犯カメラ活用の事例について解説していきます。
防犯カメラの利用をご検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
導入前の課題は何だったのか?
監視カメラ導入前の課題は大きくわけて3つありました。
現場の安全管理
1つ目は安全管理です。
現場は非常に危険であるため、常時ヘルメットの着用と高所での安全帯の装着および使用が必要です。
しかし、中にはヘルメットを被らない職人もいるのです。
ヘルメットを被らない理由はいろいろで、夏に暑くてヘルメットを脱いでしまうことや、
施工箇所に頭が入らずやむを得ず(その作業をするときだけ)ヘルメットを脱いでしまうことがありました。
また、安全帯に関しては、高所の中でも比較的低い場所で付けなかったり、
柱をまたいで移動する場合に、安全帯のかけかえを面倒に感じてやらなかったりという事例があります。
事情はいろいろありますが、安全のために決められたルールは守らなければなりません。
安全器具の仕様状況を確認したいという問題がありました。
居住者の安心確保
2つ目は居住者の方の安心確保です。
新しくマンションを建設する場合は関係ありませんが、外壁工事などの場合はすでにマンションに人が住んでいます。
このような工事では外壁に足場を組むため、外部からマンションに侵入しやすい状況を作ってしまうのです。
マンションの敷地内(建物内)への侵入を許してしまうと、自宅(家)に侵入されるのも時間の問題かもしれません。
同じマンションに住む隣人も、不十分なセキュリティのために近くの部屋に不審者が侵入したとなれば、
特に子供がいる家庭は気が気でないでしょう。
また、工事の度に足場の解体はできませんので、工事日が連続する場合は、足場を組んだままの状態にしておきます。
このような環境だと、マンションの住民の方が安心できません。
その心配を解消しなければならない、という問題もありました。
既存防犯カメラの代替措置
3つ目は代替の防犯カメラの確保です。
マンションであれば既存の防犯カメラがあります。
しかし、施工箇所や足場の周囲に張るメッシュシートにより、
防犯カメラの撮影範囲に対して死角を作ってしまうのです。
これでは犯罪者が罪を犯しやすい環境を間接的に作ってしまうため、
工事期間中のみ既存の防犯カメラに代わる監視機能が必要になるのです。
どのような導入効果があったのか?
監視カメラを導入することでそれぞれの問題が解決されました。
現場の安全管理
監視カメラを導入することにより、現場でヘルメットや安全帯を使用しない職人が大幅に減りました。「
監視されている」という意識がよい意味ではたらいて、自らを律するような気持ちになったようです。
また、施工箇所によってヘルメットを被っていると頭が入らない場合は、
以前なら作業を送らせないために、職人個人の判断で一時的にヘルメットを脱いで作業していました。
しかし、監視カメラ導入後は問題をしっかり上司に報告するようになり、
会社として施工上の問題解決に取り組むという姿勢に変わったのです。
もちろん、問題を発見した時点では一時的に作業が送れるかもしれません。
しかし、その後同じような状況に直面したときには、同じノウハウにより解決できるため、
会社全体としてのメリットが大きいのです。職人からしても、
自らの責任によりルールを違反しなくてよくなり、安心して作業ができるようでした。
居住者の安心確保
この問題を解決するために、足場各所(メッシュの内側)に監視カメラを設置しました。
それにより、足場を伝ってマンションに侵入しようとする者への牽制になり、住民の方も安心したようです。
監視カメラの存在そのものも大切ですが、監視カメラが稼働している旨の文言を掲示するのも大切なようです。
監視カメラの近くに、そのような文言を複数箇所掲示するようにしています。
既存防犯カメラの代替措置
この問題は居住者の安心確保の問題を解決することにより、同時に解決されました。
メッシュの内側に監視カメラを設置して、既存の防犯カメラの死角になる部分を撮影できるようにしたのです。
現場監視カメラシステムを導入するメリットについては、こちらで詳しく解説しています。
大型マンションの修繕中に起こる犯罪
大型マンションの大規模修繕現場では、どのような犯罪が想定されるのでしょうか?
窃盗
1つ目は窃盗です。
マンションの修繕には多くの資材が必要となります。
その中には「一般消費者が持っていても役に立たないが、
素材として価値のあるもの」もあります。一例が電線などの金属類です。
これらを転売することで犯人が現金を得られるため、工事の資材は盗難に遭うリスクがあるのです。
荷物運搬や職人の送迎に大型の商用バンを使用する場合もあるでしょう。
このような特定の車両は非常に耐久性が高く燃費もよいため、
発展途上国など海外に転売することで大きな利益になるものもあります。
そのため、現場に車両を保管している場合、車両の盗難にも気を遣う必要があるのです。
器物損壊
2つ目は器物損壊です。
マンションなど大型の建物を建設するときには、地元住民など何らかの利害関係者が生まれることがあります。
そういった住民から恨みを買っている場合、
現場の道具・工具、あるいは修繕途中の施工箇所などを破壊される恐れがあるのです。
また、大きな道路に面している場合は交通事故などにより自動車が施工箇所や足場に衝突する恐れもあります。
犯罪とは事情が異なりますが、監視カメラがあることでその証拠を残せるでしょう(損害賠償請求をする際に必要になります)。
不法投棄
3つ目は不法投棄です。
産業廃棄物を処理するには、処理量にもよりますが、まとまったお金が必要になります。
中にはコスト削減のため、修繕現場に産業廃棄物を遺棄する業者もいるかもしれません。
一度に多くの廃棄物を遺棄すると目立つため、犯行は数回にわけて行われるでしょう。
監視カメラがあれば、このような怪しい行動の証拠を残せるのです。
もちろんそれ以外にも、警察に相談したり、事件の捜査に協力したりするときも、必要となります。
監視カメラを設置するメリット
上記の導入例でも監視カメラ導入のメリットが示されていました。ほかには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
犯罪の抑止になる
1つ目は犯罪抑止になることです。
監視カメラの中には、「いかにも監視カメラ」という見た目の筺体を持つタイプもあります。
このような監視カメラを設置することで、これから罪を犯そうと思っている人に対して、抑止効果が期待できます。
中には、監視カメラがあっても犯行におよぼうとする人もいるでしょう。
しかし、監視カメラがある以上、死角を探して犯行時の導線を考えるなど、
準備に手間がかかるようになります。
このようなことを面倒に思わせて、犯罪を未然に防げるかもしれません。
施工会社の身の潔白を証明できる
修繕現場で資材の紛失などにより大幅はスケジュール遅延が発生した場合、
施工会社は施主から責任を追及されることになるでしょう。そのようなとき、
自らの責任の範疇における紛失ではなく盗難による紛失だと主張できるのです。
施主の中には施工会社の防犯対策に疑問を呈する方もいるでしょう。
そのようなときには、監視カメラの設置台数や設置位置を根拠に防犯対策に問題がないことも主張できます。
現場確認の手間が省ける
現場では日々さまざまな問題が起こります。
しかも、そのすべての報告が上がってくるとは限りません。
報告されてこないことを知るためには、現場監督などが現地に行く必要があります。
しかし、現場の状況確認というお金にならない仕事に、あまりリソースを割く訳にもいかないでしょう。
そのようなとき、監視カメラがあればリアルタイムで現場の状況がわかるのです。
問題が発生していればその内容を、問題が発生していなければ順調に工事が進んでいることを把握できます。
施主から進捗状況の確認を求められたときにも、すぐに対応できます。
現場監督の業務効率化という面で、監視カメラは強力な味方になってくれるのです。
撮影範囲を絞ることで、導入コストも適切に削減できます。
まとめ
本記事をお読みいただくことで、大規模修繕工事現場での防犯カメラ活用の事例ついてご理解いただけたと思います。
足場への防犯カメラ設置により、修繕期間中でも工事現場のセキュリティが担保でき、
顧客満足度も向上します。現場確認の手間が省けるなど、関連するメリットもあるのです。
また、この記事の内容はマンションだけでなく、アパートの修繕時にも共通する話です。
現場のセキュリティ強化、安全管理でお悩みの方は、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。
現場監視カメラの導入を考えている方はこちらからどうぞ
投稿者プロフィール
最新の投稿
- お知らせ2024年11月18日現場TECH様に掲載のお知らせ
- お知らせ2024年11月18日DX親方様に掲載のお知らせ
- お知らせ2024年11月6日年末年始休業のご案内
- お知らせ2024年11月1日可動式新型ソーラーバッテリー【現場見守るSUN】のレンタルサービスを開始します