工事現場に監視カメラを設置する3つのメリット
最近では、工事現場に防犯カメラが設置されるケースも増えてきました。
工事現場に監視カメラを取り付ければ、様々なトラブルを防止できるというメリットがあります。
しかし、まだ完全に監視カメラの情報が浸透しているとはいえず、あまり必要性を感じていない事業者様も多いでしょう。
そこで、本記事では、工事現場に監視カメラを設置するメリットを3つに分けて紹介します。監視カメラを導入すべきか迷っている事業者様はぜひ参考にしてみてください。
工事現場に監視カメラを設置するメリット
監視カメラを設置するメリットは大きく3つあります。
メリット1:盗難防止
監視カメラを設置することで、工事現場からの資材や工具、備品などの盗難や事務所荒らしの被害を防止できます。
工事現場で使用されている資材は電線などをはじめ、その多くが金属製品であるため、高値での転売が可能で、過去には実際に盗難が起きた例もあります。
近年は大阪万博等の大型のイベントが控えているため、資材需要も高まっており、盗んだ資材を高額で売りやすくなっています。
さらに、発電機といった機械類や工具類等の高価な機材も多く存在し、事務所にあるパソコンなどが標的になる可能性もあります。
工事現場の防犯対策は、通常、周囲をフェンスなどで覆い、施錠するだけとなっています。普段は警備員が常駐していますが、夜間や休日などは無人になってしまうことも少なくありません。
工事現場は高い犯罪リスクに晒されていると言え、監視カメラを設置することで、このような盗難被害を未然に防ぐことが期待できます。
メリット2:工事現場の状況を確認できる
監視カメラを設置することで作業の進捗状況や現場に出入りする関係者や車両、搬入・搬出などを監視できます。
作業員に混ざって不審な人間が出入りしていないか、予定にない外部車両が入ってきていないか監視でき、映像は証拠としても残せます。
また、普段から現場の作業状況を確認して、遅れが出ていないか、作業員が危ない行動をとっていないかチェックできます。
万一、事故が起こった際も映像が残っているので、作業員の不安全行動によるものなのか、それとも現場の安全対策が不十分だったためなのか、といった事故原因の究明や再発防止策の検討に役立ちます。
メリット3:警備員を雇うよりもコストを抑えられる
現在、多くの工事現場では、管理のために警備員を配置しています。
そのため、監視カメラがなくても警備員を配置すれば良いのでは、と思われる事業者様もいるでしょう。
しかし、監視カメラにはコストパフォーマンスに優れているという大きなメリットがあります。警備員の1日あたりの警備料金が15,000円~20,000円程度ですが、防犯カメラの場合、短期間のレンタル料は月額10,000円程度からとなっており、工事期間中、警備員を雇用するよりも大幅に人件費を安く済ませられます。
さらに、警備員は夜間や休日にも配置すると割増料金になってしまいますが、カメラなら同じ料金で24時間監視してくれるため、結果的にコストを抑えられます。ただし、リアルタイムで監視する場合は、監視カメラの映像を常時確認するための人員が必要です。
遠隔で使える監視カメラの機能と使い方
工事現場に設置されている監視カメラが休日も作動しているかどうかを確認する際には、遠隔監視カメラが有効です。
さらに詳しく遠隔監視カメラの機能や使い方を知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
電源がない現場で監視カメラを使いたい場合は、こちらの記事をご参照ください。
電源、Wi-Fi環境のない土木工事現場でも現場監視カメラが使えます!
防犯カメラの種類と機能
防犯カメラにはどのような種類があり、それぞれどのような機能があるのでしょうか?監視カメラの種類別に機能を紹介します。
ボックス型(パレット型)
街を歩いていると、商店街や大型ショッピングモールなどで、「いかにも防犯カメラ」といった見た目の防犯カメラを見ることがあるでしょう。そのイメージにほぼ合致するのがボックス型です。直方体の筐体の中にレンズが内蔵され、撮影範囲を的確にとらえている姿を見ると、安心感を覚える人もいるほど。それくらい目立つカメラなので、はじめて現地にいった人でも気づくことが多いでしょう。
これほど目立つ防犯カメラがあると、これから犯罪を実行しようとしている人も、思わずその手を止めるかもしれません。また、実際に犯罪が発生した場合には、現場の状況をしっかり記録してくれます。
このタイプのカメラは屋外で使用できるものもあり、雨よけのフードなどが付いているタイプもあります。そのため、鉛直上下方向や水平左右方向に死角が発生してしまうのです。中には首(カメラの筐体)を振れるタイプもあり、死角をカバーできる場合もありますが、それでも死角があることそのものは改善できません。
ボックス型の中でも筐体が円筒形のタイプをパレット型といいます。パレット型は主に屋内での使用を想定して作られているものです。
見た目のわかりやすさを利用して、ダミーカメラ(筐体やレンズなど見た目は防犯カメラと同じだが、撮影・録画の機能はないもの)としても利用されるのがこのタイプ。しかし、ダミーカメラの中には配線がなかったり、パイロットランプをわざとらしく点灯させていたりと、いかにもダミーカメラという見た目のものもあります。このようなダミーカメラに犯罪者が気付くと、犯罪抑止効果がなくなってしまいます。
ドーム型
コンビニエンスストアに行くと、家庭用の火災報知器程度の大きさのドーム状のものが天井についているのを見かけることがあると思います。それがドーム型防犯カメラです。ドーム型の特徴は目立たないこと。ボックス型と異なり、周囲の風景や建物の内装に溶け込むようなさりげないデザインとなっています。そのため、コンビニエンスストアの店内に入るだけでは気付かないことも多く、建物(内装)の隅などを探すと見つかることがあります
ボックス型と異なり死角がないのがこのタイプの特徴。接地面をのぞいて360度の範囲を撮影可能です。しかし、その映像は魚眼レンズのように一部像が歪んだものになります。そのため、人の動きなどはわかったとしても、手元の細かい動きなどはわからない可能性があります。店舗の入口やレジ周りなどを集中的に撮影したい場合は、別途ボックス型を導入するほうがよいかもしれません。
なお、ドーム型は屋内で使用されるイメージがありますが、屋外で使用できるタイプ(防塵・防水仕様)もあります。ただし、一定の耐用年数はあるため、目的に応じて選びましょう。
PTZ型
ボックス型やドーム型の防犯カメラは主に記録目的で使用されます。しかし、場合によってはリアルタイムで監視したい場合もあるでしょう。そのようなときはPTZ型防犯カメラがおすすめです。P=パン(水平回転)、T=チルト(垂直回転)、Z=ズーム(拡大・縮小)が名前の由来であるこのタイプは、遠隔操作によりレンズの向きを変えられます。また、ズーム機能により目標物を追いかけられるため、リアルタイムの監視にはもってこいなのです。
PTZ型防犯カメラを操作するにはコントローラーが必要です。コントローラー1台で数十台以上のカメラを操作できるタイプもあり、効率よく現場の監視が可能となります。また、カメラによってはスマートフォンやタブレットで操作できるタイプも。このタイプのカメラを使用すると、出先でもリアルタイムで現場の様子を確認できます。ただし、リアルタイムといっても若干のタイムラグはありますので、注意してください。
レンズの方向を変えられるということはある時点では必ず死角が生まれます。PTZ型はあくまでもリアルタイムの監視に向いているため、定点の記録をしたい場合にはボックス型やドーム型と併用するのがよいでしょう。
防犯カメラの選び方
防犯カメラにはさまざまな種類があると分かりました。しかし、実際に防犯カメラを設置するときには、どのように選定すればよいのでしょうか。
防犯カメラ設置の目的
まず防犯カメラの設置目的を明確にしましょう。たとえば、ただ現場の様子を見たいだけなのか、何か決定的な瞬間を捉えたい場合では、選定する防犯カメラの種類がかわってきます。前者の場合はドーム型で広く見えたほうがよいでしょう。しかし、後者の場合はボックス型を使用して定点観測(記録)したほうがよいかもしれません。
リアルタイムで監視したい場合はPTZ型一択になるでしょう。ほかのタイプでも監視員さえおけばリアルタイムで監視できますが、カメラの向きを任意に変えたり、ズームしたりすることはできません。たとえば決定的な瞬間がカメラに写っているけど、もうすぐ画角から外れそうというとき、何も対処できないのです。
リアルタイム監視に加えて定点記録もしたい場合には、PTZ型とボックス型、あるいはドーム型の併用となるでしょう。このとき、ボックス型とドーム型で迷ったら撮影したい範囲と像の正確さ(像が歪むリスクを許容できるか)のトレードオフで考えましょう。目的にあわせて適切に選択するのが大切です。
ただし、いずれにしても、防犯カメラ本体に衝撃のかかるような環境では使用できません。
映像の記録方法
映像の記録方法は大きくわけて2つあります。
1つ目は記録媒体に記録する方法です。記録媒体とは一般的なHDDや、NVR(ネットワークビデオレコーダー)と呼ばれる防犯カメラに搭載されている専用の記録装置のことを指します。また、SDカードなどポータビリティのある記録媒体を使用できる場合もあります。しかし、HDDやNVRに比べてSDカードは容量が小さいのがデメリット。画質にもよりますが、長時間の記録を必要とする場合はHDDやNVRの方がよいでしょう。
2つ目はクラウドです。クラウドとはインターネット上に保存する方法で、契約プランによって利用できる記録容量や保存日数が決まっています。しかし、記録媒体と異なりデータ紛失のリスクが小さいことや、スマートフォンなどほかの端末からもアクセスできる仕様なら出先からでも映像を確認できるというメリットがあります。しかし、システム使用料がかかるため、ランニングコストをゼロにすることはできません。
費用の支払い方法
設備を導入する場合、イニシャルコストはかかるがランニングコストをおさえられるケース(購入)と、イニシャルコストはかからないがランニングコストが永久にかかるケース(レンタル、リース)があります。近年では防犯カメラの種類やサービスが増えてきているため、どちらの方法にも対応できるようになりました。
前者の場合はまとまった費用が必要になりますが、ランニングコストを比較的安価にできるでしょう。しかし、メンテナンス費用や修繕費用を別途用意する必要があり、短期間で考えた場合、ランニングコストが高額になる場合も考えられます。
後者の場合、まとまった費用は必要ありませんが、防犯カメラを使用している期間は永久的にランニングコストがかかることになります。しかし、プランによってはメンテナンス費用が含まれている場合もあり、月々のコスト管理はやりやすくなるでしょう。
ランニングコストは映像の記録方法によっても変わってきます。記録媒体を選んだ場合は、ランニングコストをおさえられるかもしれませんが、クラウドを選んだ場合は必然的にランニングコストがかかります(金額は記録容量や防犯カメラの設置台数による)。どちらがよいかは、使用目的や経営的な判断によるところでしょう。
工事現場への監視カメラ導入のメリット
今回は、工事現場に監視カメラを設置するメリットについて解説してきました。
自社にとって現場へのカメラ設置が必要か判断する材料となりましたでしょうか? 工事現場に監視カメラを取り付けることで、犯罪抑止や現場の監視、コスト削減など様々なメリットが生まれます。デジタルカメラなどの商品で写真や動画を撮って簡易的に代用するのではなく、Webカメラやライブカメラとして使える本格的な防犯カメラを導入するのがよいでしょう。また、作業員目線で現場での様子を記録する場合には、ウェアラブルカメラもよいでしょう。
これまで監視カメラは必要ないと思っていた方も、今後はぜひ導入を検討されてみてはいかがでしょう。
現場監視カメラの導入を考えている方はこちらからどうぞ
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