2022.01.12 ブログ

防犯カメラの映像は保存期間を過ぎたら見れない?対処法を解説

防犯カメラ映像(監視カメラ)の保存期間は十分でしょうか?

過去の映像を見ようとしたら、防犯カメラの保存期間が過ぎていて見れなかったといった方も多いのではないでしょうか?

この記事では、防犯カメラの保存映像を今よりも長く見る方法について解説していきます。

保存期間が短くてお困りの方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

防犯カメラの映像は保存期間を過ぎたら見られない?

保存期間が過ぎると見られない理由

防犯カメラの映像の保存期間は、記録媒体の録画容量や保存期間の設定などによって決まります。

ただし、録画容量には限りがあるので、一般的には循環録画によって新しい映像が古い映像を上書きして保存していきます。

そのため、基本的には保存期間を過ぎた映像をあとから見ることはできません。

保存期間を過ぎても映像を見たいときの対策

防犯カメラの録画映像を一定の期間保存しておく必要がある場合は、必要に応じて保存期間を調整したり、運用を工夫するようにしましょう。

 

防犯カメラの保存期間を長くする方法

保存期間を長くする方法を紹介します。

 

  • ・画質を下げる
  • ・フレームレート (fps) を下げる
  • ・撮影する時間を限定する
  • ・お金をかけて保存期間を長くする

 

画質を下げる

たしかに画質を下げれば保存期間を延長できます。しかし、防犯カメラの目的は事件が起こったときの証拠を残す、あるいはリアルタイムで監視することです。いくら保存期間が長くなっても画質が著しく悪くなり、犯行の瞬間がはっきり写っていなかったり、犯人の顔を識別できなくなったりしては本末転倒です。

防犯カメラを設置する目的を考え、必要以上に画質を下げられないのなら、他の方法を考えましょう。

フレームレートを下げる

保存するデータの容量を小さくすれば、必然的に保存期間が長くなります。

フレームレートとは1秒間の動画が何枚の画像でできているかを表す単位で、なめらかな映像はフレームレート(fps)が高く、かくかくした映像はフレームレート(fps)が低い映像です。

フレームレート (fps) を下げると保存期間は長くなりますが、映像が見えにくくなるデメリットがあることも覚えておきましょう。

撮影する時間を限定する

「録画時間は長くしたいけど、画質は落としたくない(落とせない)」というときに有効なのが、運用で対応する方法です。防犯カメラといえば基本的には24時間365日、ずっと録画しているでしょう。しかし、中には録画する必要のない時間、あるいは録画の優先順位の低い時間があるはずです。そのような時間の録画を止めることで、長期間の録画に対応するのです。

もちろん、録画停止中に何か起こっても映像は残りません。そのため、パトロールを強化したり見張り番を置いたりするなど、録画しない時間の対策がセットで必要になります。

お金をかけて保存期間を長くする

お金をかけて保存期間を長くするのも一つの方法です。HDDやNVRであれば録画時間の長いものに買い替える、SDカードであればより記録容量が大きいものへ交換する、そしてクラウドの場合は契約プランを変更する必要があります。

 

しかし、防犯カメラで監視するという作業(行為)は基本的に売上を生みません。そういったコストを無尽蔵にかけられる企業も少ないと思います。そのため、お金をかけて無闇に保存期間を長くするのではなく、「本当に保存期間を長くしなければならないのか?」、「長くするなら、適正な保存期間はどれくらいか?」などコストとのバランスを考えましょう。

保存期間を過ぎても見たいときの対処法

保存期間を過ぎる前にする対策

中には保存期間を過ぎても保存しておきたい映像もあるでしょう。そのようなときは、映像データをSDカードやクラウドなど、外部の記録媒体に移しましょう。そうすれば、防犯カメラの映像の保存期間に関係なく、いつでもいつもまでも映像を見られます。特に犯罪発生時の証拠映像などは、気付いた時点で必ずデータを移すようにしましょう。ゆっくりしていると上書きされることがあります。また、大切な映像データは複数のバックアップをとっておくことをおすすめします。

防犯カメラの保存方法と保存期間

そもそも防犯カメラにはどのような保存方法があるのでしょうか?保存期間についても併せて解説します。

HDD

HDDとはハードディスクドライブの略です。ハードディスクとは防犯カメラ本体に内蔵された記録媒体のことであり、これそのものを取り出すことはできません。そのため、後から容量を大きくすることはできず、保存期間延長のためには画質を落とすか1日のうちの録画時間を短くするしかありません。しかし、後述のSDカードに比べてそもそも録画時間が長いことが特徴です。

NVR(ネットワークビデオレコーダー)

防犯カメラ(オンラインカメラ)はそれそのものに録画機能がないため、外部に専用のレコーダーを持つ必要があり、それがNVR(ネットワークビデオレコーダー)です。NVRを使用するメリットはいろいろあり、遠隔地でのモニタリングや高彩度の画像、それに設置場所の自由度が高いことが挙げられます。

 

NVRはHDDと異なり、録画した動画をオンラインで見られます。そのため、スマートフォンやPCを使って遠隔地から動画を確認できるのです。また、NVRの設置場所には制限がありません。ネットワークでつながっていれば、NVRをどこに設置しても構わないのです。

SDカード

SDカードの最大のメリットは記録媒体を持ち運べることです。防犯カメラの映像をみたいときは、防犯カメラからSDカードを抜いてPCなどで読み込めばすぐに映像を確認できます。また、SDカードは記録容量が選べます。現在の記録時間が短い場合、より容量の大きいSDカードに変えればそれだけで録画時間を延長できるのです。

ただし、HDDやNVRと比べると録画時間は短い傾向にあります。

クラウド

クラウドとはインターネット上に録画データを保存する方法のこと。ネットワークを使用するのはNVRと同じですが、録画データはレコーダーではなくインターネット上に保存します。そのため、データ保存のために通信量とは別に利用料を支払う必要があり、記録容量や保存期間はプランによって変わります。

画質と保存期間の目安

ここで、画質と保存期間の目安を以下(表1、表2)に示します。記録媒体(記録方法)が変わっても画質と保存期間のバランスは変わりませんので、参考にしてみてください。

表1.画質と保存期間の目安(記録容量:2TB)

画素数

画質

フレームレート(fps)

録画目安日数(日)


HD220万


30

23

20

31

15

38

8

55

5

69


30

28

20

39

15

48

8

70

5

86


AHD130



30

46

20

62

15

76

8

110

5

138

表2.画質と保存期間の目安(記録容量:4TB)

 

画素数

画質

フレームレート(fps)

録画目安日数(日)

AHD220万

30

46

20

62

15

76

8

110

5

138





30

56

20

78

15

96

8

140

5

172





AHD130





30

92

20

124

15

152

8

220

5

276

 

防犯カメラの保存期間については、こちらで詳しく解説しています。

目安や容量との関係も解説 防犯カメラの保存期間は何日間?

防犯カメラの映像の保存コスト

HDDやNVR、あるいはSDカードの場合、映像データ保存のためのコストはかかりません。しかし、クラウドの場合は映像データ保存のためのコストがかかるだけでなく、記録容量を大きくすればするほどコストが高くなります。

 

ここで、保存容量とそのコストの一例を示します。

  • ・7日間録画プラン :約1,300円/月
  • ・30日間録画プラン:約2,000円/月
  • ・60日間録画プラン:約3,000円/月
  • ・180日間録画プラン:約5,000円/月

 

上記はある防犯カメラクラウドサービスの料金です。提示したのはカメラ1台分の料金のため、複数台ある場合はカメラの台数分だけ料金がかかります。また、サービスによってはカメラ本体も貸出の場合があります。その場合、映像の保存コストだけでなく、カメラの使用コストもかかるため注意して下さい。その代わり、このようなサービスではイニシャルコストをおさえて手軽に導入でき、不要になれば契約を解除できるというメリットがあります。

防犯カメラの映像の保存コスト以外にかかるランニングコスト

防犯カメラのランニングコストは以外にかかるもの。NVRなど買い切り型(オンプレミス型)でもランニングコストがゼロにならない場合があります。

それは、映像をネットワークを介して飛ばす必要があるときです。防犯カメラの映像を、専用の監視員を置いてリアルタイムで監視したり、管理監督者が遠隔地からスマートフォンやタブレットで映像を確認したりしたい場合もあるでしょう。このような場合は別途通信費がかかります。ただし、クラウドの場合は通信費用も月額料金に含まれている場合もあります。

また、場合によってはWi-Fi設備を導入するなど通信環境整備のイニシャルコストがかかる場合もあります。どのようなコストがどの程度、またいつ発生するのか導入前にきちんと確認してコストシミュレーションをするようにしましょう。

防犯カメラの映像は保存期間を過ぎたら見れないので対策を!

いかがでしたでしょうか?

本記事をお読みいただくことで、防犯カメラの保存映像を今よりも長く見る方法についてご理解いただけたかと思います。

なお、銀行や病院、スーパーマーケットや商業施設など多くの場所に設置されている防犯カメラを対象として、映像の保存期間についてガイドラインを定めている自治体もあります。また、防犯カメラを設置したときは「防犯カメラ作動中」などの表示を行うほうがよいでしょう。

当社の「現場見守る君」は録画映像が約1~2週間程度、2分に1枚の静止画が1週間保存可能です。

現場の録画映像を残しておきたいと考えている方は、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

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