2023.12.11 ブログ

防犯カメラの保存期間は何日間?目安や容量との関係も解説 

防犯カメラを設置した場合に、「録画した映像はどれくらい保存しておけばいいか」気になる方は多いはず。

保存しておけるデータには限度がありますが、本当に消去してしまっていいのか、法律に決まりはないのかなどいろいろと迷うことでしょう。

本記事では防犯カメラの保存期間を解説します。

工事現場の作業員や屋外などでの作業を抱えている会社の方で、映像をどれくらい保存すべきか分からないという方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

保存期間に明確な決まりはない

保存期間を決めるのは事業者

一般的に、映像をどれくらいの期間保存していかなければならないかといった、法律などの明確な決まりは存在しません。

基本的には設置している個人や企業の判断に委ねられておりますが、金融機関などでは保存期間を長く設定する傾向にあります。

自治体によってはガイドラインがある

例外的に、自治体ごとに街頭防犯カメラなどに対するガイドラインが定められている場合があるので、一度、事業所を設置している自治体で調べてみるといいでしょう。

24時間365日体制で録画を続ける映像をすべて保存しておくことはできませんが、犯罪捜査などで警察に開示を求められることもあるため、一定期間は保存しておくのが望ましいといえるでしょう。

 

以下にガイドラインの一例を示します。

 

  • ・横浜市:おおむね1か月以内とし、不必要な画像は保存しない(※1)
  • ・札幌市:原則として1か月以内とし、保存期間を過ぎた画像は速やかに消去する(※2)
  • ・愛知県:設置目的を達成する範囲で、必要最低限の期間(最大1か月)(※3)
  • ・川崎市:目的達成のための必要最小限の期間(おおむね1か月以内)(※4)
  • ・大阪市:長くても1か月以内で必要な保存期間を定め、不必要な画像データの保存はしない(※5)

 

※1:横浜市「横浜市防犯カメラの設置及び運用に関するガイドラインの解説

※2:札幌市「札幌市防犯カメラの設置及び運用に関するガイドライン

※3:愛知県「防犯カメラの設置及び運用に関するガイドライン

※4:川崎市「川崎市防犯カメラの設置及び 運用に関するガイドライン

※5:大阪市「防犯カメラの設置及び運用に関する ガイドライン – 大阪市

 

保存期間と容量

期間を決めるときに大きな要因となるのがHDDなど記録媒体の容量です。

カメラの画質と保存期間で必要な容量が変わり、それを越えて保存しておきたい場合はSDカードなどにバックアップを取る必要があります。

 

画質と保存期間ごとの必要なHDD容量の目安は以下(表1)になります。

 

表1.画質と保存期間と必要な記録容量

画質 保存期間 必要な容量
100万画素(30ips) 2週間 1000GB
100万画素(30ips) 1か月半 1000GB
100万画素(30ips) 3か月 2000GB
200万画素(30ips) 2週間 1000GB
200万画素(30ips) 1か月半 2000GB
200万画素(30ips) 3か月 3000GB

 

どのような保存形式の種類がある?

防犯カメラと一口にいっても、保存方法はいろいろあります。1つずつ説明いたします。

HDD(ハードディスクドライブ)

HDD(ハードディスクドライブ)とは、その名の通りハードディスクに保存する方法です。ハードディスクそのものは基本的に交換できないため、容量を大きくすることはできません。そのため、価格にもよりますが比較的大きな記録容量となっていることが多々あります。記録した映像を確認する場合は、ハードディスクから映像を取り出す必要があるのも特徴です。そのため、防犯カメラから映像を取り出すにはHDDを設置している場所まで足を運ぶ必要があります。

SSD(ソリッドステートディスク)

映像を固定のディスクに記録する、という意味ではHDDと本質的に変わりありません。しかし、HDDでは回転している磁気ディスクにデータを読み書きするのに対して、SSDはUSBメモリーと同じように内蔵しているメモリーチップに対して電子的にデータを読み書きします。そのため、HDDに対して次のようなメリットがあるのです。

 

  • ・衝撃による故障するリスクが低い
  • ・データの読み込み、あるいは書き込みの速度が速い
  • ・ディスクを回さないため、動作音が静か
  • ・記録装置全体のサイズが小さく重量も軽い

 

一方でSSDには次にようなデメリットもあります。

 

  • ・HDDに比べて記録容量が小さい
  • ・大容量のSSDは容量単価が比較的高い

 

PCでは主流になってきているSSDですが、防犯カメラ設置時には特性をよく理解して選択しましょう。

NVR(ネットワークビデオレコーダー)

HDDやSSDでは防犯カメラとレコーダーを有線で繋いで映像を送りますが、レコーダーへの映像転送を無線(ネットワーク)を利用して行うのがNVR(ネットワークレコーダー)の特徴です。映像をネットワークで飛ばせるため、レコーダーがある場所まで行かなくてもネットワーク経由で映像を確認できます。また、機種やサービスによってはスマートフォンで映像を確認できるタイプもあるため、出先や移動中の映像確認にも使用できます。

 

記録容量はレコーダーによって変わるため、導入時にはよく検討する必要があります。また、HDDやSSDとは異なり、映像をネットワーク経由で見るためランニングコストとして通信費が必要になります。用途やコストとのバランスを考えて、映像をネットワークで飛ばす必要があるのか考えましょう。

SDカード

本質的にはHDDやSSDと同じですが、記録媒体としてSDカードを利用するタイプもあります。SDカードならデータの取り出しが簡単にでき、記録容量が足りないときはより大きな容量のSDカードを購入することで対応できます。中には映像をネットワークで飛ばす機能が付いているタイプもあるため、両方のメリットを享受できる場合もあります。

 

ただし、HDDやSSDに比べて記録容量は小さくなってしまいます。同じ期間映像を保存するためには、複数枚のSDカードをローテーションで使用するなど、運用上の工夫が必要になるのです。

クラウド

上記4タイプはいずれもレコーダーやSDカードなど物理的な記録媒体に保存するものでした。しかし、クラウドはネットワーク上に映像を保存します。そのため、出先や移動中も映像を確認できるメリットがあります(NVRも同様)。しかし、物理的な記録媒体を必要としないため、現物の管理が楽なうえ(’管理するのは防犯カメラのみ)、レコーダー側に問題があって映像が記録できていなかったというリスクを防げます。しかし、ネットワーク上にデータを保存するため、通信費がかかることはもちろんのことデータ保存にも費用がかかります。

 

防犯カメラ映像の一般的な保存期間

施設や業務別の保存期間は以下でチェックしてください。

 

防犯カメラ映像の保存期間

  • ・街頭:1か月程度
  • ・コンビニ:1週間~1か月
  • ・ATM:1~3か月
  • ・金融機関:1か月~1年
  • ・自宅:1週間程度
  • ・マンション・アパート(集合住宅):1週間〜1か月程度
  • ・駅・電車:1週間〜1か月程度

 

上記の設置施設を目安に、期間を決めると良いでしょう。

 

『現場見守る君』はクラウドに保存可

『現場見守る君』は建設や物流業界で利用されているレンタルの防犯カメラです。

工期にあわせてレンタル期間が選べ、撮った映像はSDカードと一緒にクラウドにも保存できるため、容量による保存期間を気にする必要もなく、万一の時もデータが残って安心です。

 

『現場見守る君』にはほかにも次のような特徴があります。

 

  • ・オンプレミスではなくレンタルサービス
  • ・初期費用0円、月額9,800円〜
  • ・Wi-Fi環境不要
  • ・全国47都道府県に対応
  • ・暗所でも撮影可能な赤外線機能付き
  • ・河川や工場・倉庫、建築現場などでも導入実績多数

 

防犯カメラを導入したいけど、初期費用の高さに悩む方もいるでしょう。店舗や工場なら導入後ずっと使用しますが、建築現場や工事現場の場合、その案件が終われば基本的に不要になります。もちろん、また異なる案件で使用することもできますが、その間管理するコスト(場所の容易、管理要員の労務費)がかかります。しかし、『現場見守る君』はレンタルサービスのため、必要なときだけ必要な分のコストを負担すればよいのです。

 

レンタルとはいえ、コストは気になるでしょう。まずイニシャルコストは必要ありません。また、ランニングコストも1台あたり月額9,800円〜と非常に低コストで利用できるのです。

 

『現場見守る君』はクラウドにもデータを保存するため、通信環境が必要になります。しかし、スマートフォンに使用するようなSIMカードを防犯カメラ本体に内蔵しています。そのため、防犯カメラ設置のためだけにWi-Fi環境を整える必要はないのです。また、全国47都道府県でサービスを展開しているため、地理的な制限はありません。

 

暗所でも撮影可能な赤外線機能も付いています。そのため、約10mの範囲まで赤外線を照射でき夜間の撮影も可能なのです(赤外線撮影時の映像は白黒)。赤外線カメラなので、超高感度カメラと異なり完全な暗所(0ルクス)でも撮影可能です。そのため、河川や工場・倉庫だけでなく、建築現場や工事現場への導入実績も多数あります。

 

低コストで必要十分な機能をもつ防犯カメラをお探しの方は、ぜひ一度『現場見守る君』をご検討ください。

 

防犯カメラにおけるプライバシー

ここで、防犯カメラにおけるプライバシーがどのようになっているのか気になる方もいるかと思います。

 

防犯カメラのプライバシーについてより詳しく知りたい方はこちらの記事をご参照ください。

防犯カメラ設置の注意点は?プライバシーで配慮するポイントを解説

 

適切な保存期間を決めておきましょう

この記事を読んでいただくことで防犯カメラの保存期間がご理解いただけたと思います。

防犯カメラの保存期間はガイドラインなど特別な定めがない限りは設置者が決めることができます。とはいえ、目的(主に防犯)の範囲を超えるような長期間の撮影や、目的に反する画像の保存は好ましくありません。事業所を設置している自治体のガイドラインを参考に、目的に合致した適切な保存期間を定めましょう。

とはいえ、あまり短く設定しすぎると録画している意味をなさなくなるので、きちんと防犯の役割を果たせる保存期間を選択するようにしてください。

 

防犯カメラの映像には不特定多数の個人が映り込みます。防犯目的で撮影することそのものは問題ありませんが、必要以外の人が映像を見られる状態にあったり、ましてや目的に関係なく第三者に映像を提供することはできません。映像の管理をする担当者を決め、目的外のことに映像が使われないようにしましょう。故意がどうかに関わらず映像が流出した場合は、なんらかの責任を取ることも考えられます。

 

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