現場カメラの導入で現場の細かいところまで目が届くように
工程管理の質が大きく向上

株式会社東京組

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東京の城南・城西地区でデザインに優れた注文住宅を年間100棟以上のペースで手がけている東京組(東京都世田谷区)。今年5月から導入しているのが、住宅向け生コンクリート・鉄筋・建材総合商社の吉田東光(埼玉県さいたま市)が提供する現場カメラ「現場見守る君」だ。導入の経緯と現在の活用法、その効果について、東京組 建築部リーダーの齋藤浩二さんと大久保薫さんに語ってもらった。

東京組は、1993年の設立以来、美しい家づくり・街並みづくりの実現を目指し、世田谷・目黒・渋谷・品川の各区を中心に、多くの注文住宅を供給してきた。外部の設計事務所と提携し、オリジナリティのあるデザイン住宅が建てられるという強みを生かして、年間 100棟以上の受注実績を重ねている。現場カメラの導入を検討するようになったのは、ここ数年のことだという。現場監督一人あたりの担当案件数が増えてきて、負担が大きくなってきたことがきっかけだ。「施工の様子を確認したくても、他の要件でなかなか現地に足を運べないというケースも出てくるようになりました。施工品質を確保するためにも業務の効率を改善する必要がありました」と齋藤さん。

たった5分で取り付け可能で面倒な設定も不要

課題解決策のために選択したのが、もともと生コン等の資材手配で付き合いのあった吉田東光(埼玉県さいたま市)の「現場見守る君」だ。ネットワークカメラとモバイル通信機器を一体化した現場カメラで、パソコンやタブレット、スマートフォンを通じて現場の様子をリアルタイムで映像として確認できる。ニーズに合わせて必要な時に必要な台数を、月額 9800円からレンタルすることが可能。初期費用 0円で始められることは大きなメリットだといえる。
2015年のサービス開始以降、全国で1万件以上の導入実績があり、高いリピート率を誇る。利用方法は実に簡単。「現場見守る君」を足場の単管や、仮設電柱などに設置して電源につなぐだけで、5分もあれば取り付けられる。あとは現場からの映像を受信する端末でアプリ登録すれば、すぐに視聴することができる。面倒な設定は不要だ。

            「現場見守る君」の設置イメージ             

   足場の単管や仮設電柱などに設置し、電源につなぐだけですぐに使用できる   

効率よく段取りを手配する現場監督の役割にぴったり

「スマートフォンで操作、視聴できて、特殊なツールはいらない。社員に負担をかけることなくスムーズに導入できました」と齋藤さんは振り返る。「現場見守る君」を設置するのは、主に上棟時の前後から、そして足場を撤去する段階で、別の現場に移設するという。
「多くの工種の施工者が出入りする期間に主に設置するようにしています」と齋藤さん。現場の担当者は、会社を出る前や移動時のタイミングでスマートフォン等を通じて現場の様子を確認する。「現地の状況を把握することで、以前より早く判断を下せるようになりました。現場の巡回もスムーズになり、想定外のミスなどを予防するのに役立っています」と齋藤さんは話す。特に重宝したのは台風や豪雨などの自然災害に見舞われた際の対応だ。現場に目立った被害はないか、時間を問わずすぐに確認することができるようになった。何か破損等があれば補修用の資材も用意したうえで現場に向かうことができる。効率よく段取りを手配するという現場監督の役割にぴったりのツールだと言える。

新しい試みの「デジタルパトロール」を上長も交えて実施

東京組が「現場見守る君」を導入して、ひと月ほどで始まったのが、社内で「デジタルパトロール」と呼ばれる取り組みだ。会社で各現場の様子について担当者だけでなく、上長も会社のパソコンで不定期にチェックするようになった。その際に気づいたゴミの分別やヘルメットの着用状況などの注意事項をSNSのグループチャットで建築部のメンバーに周知するという仕組みだ。
「各現場のことは担当者が管理していましたが、デジタルパトロールを行うことになってからは、現場の様子を全員で共有することになりました。その分、細かいところまで目が届くようになりますし、“見られている”という意識が現場全体に浸透して、生産性も品質も高まったように思います」と大久保さんは話す。それまでは、上長が実際に現場を視察する機会を設けていたが、現場数が多いこともあり、月1回程度に留まっていた。「現場は日々動いていますから、随時チェックする機会はあったほうがいい。安全衛生面も含めて、注意事項を周知徹底するのにいいツールだと思います」と大久保さん。

「現場見守る君」の現場映像の確認の様子。

「2024年問題」の対応にも現場カメラを活用したい

現場カメラを設置することに対して、当初は施工者側からの反発の声もあったという。「ただ、私たちがカメラの映像を通じて現場の状況を把握することで、施工がスムーズに進むよう、先回りしていろいろ手配することができます。そうしたメリットを伝えると納得してもらえました」と大久保さん。
また、「現場見守る君」を設置したことで思わぬ効果もあった。夜間や休日などに不審者が現場に侵入したり、ゴミを捨てられたりといった不法行為がぴたりと止んだという。「見た目に存在感があるのか、防犯カメラの抑止力が発揮されているようです。また、近隣の方やお施主様にも“この現場はしっかり管理されているんだな”という印象が伝わるようです」と大久保さん。現在は、遠隔地を優先しながら現場に持ちまわって使用しているが、今後現場数が増えていくと「現場見守る君」の使用台数も増えていくだろう。「現場の担当者がどのタイミングで映像をチェックしたらもっとも効果的なのか、検証を重ねたい」と齋藤さん。働き方改革の実施が求められる「2024年問題」を前に、現場を巡回する手間や現場作業の効率化を図るためにも、「現場見守る君」はさらにひと役買うことになりそうだ。

東京組の本社ショールームの様子。オリジナル建材も多数取り揃えている

 

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